【Confitバージョンアップ情報 Ver.5.3.0】投稿機能の高負荷対策やUIアップデートなど多くの改善を行いました
はじめに
みなさま、こんにちはCTOの大神です。Confitの開発では機能設計や品質管理などを担当しています。
おかげさまで2020年は多くの学術大会でConfitをご利用いただき、過去最大数の投稿を受け付けました。そのなかで締め切り間近などに投稿が集中し、スムーズに投稿できないケースや、投稿者の方が操作方法に迷われ、事務局様にお問合せをされるケースが生じるなど、改善すべき課題も多く見つかりました。
今回のアップデートでは、いつでも投稿を安全かつ快適にご利用いただくために投稿機能(演題登録機能)を改善しました。
- 投稿機能の処理を効率化して高負荷時の応答時間や処理性能を改善しました
- サーバ増強により、投稿が集中している時でも快適にご利用できるようにしました
- 投稿機能のユーザーインターフェース(UI)をアップデートして、より分かりやすい構成に変更しました
投稿機能の処理効率化とセキュリティ対策
Confitの投稿機能は、2015年に開発して拡張を続けてきましたが、今回は拡張により複雑になっていた処理を、最適化して作り直しました。
あわせて、データベースや検索エンジンなどへのアクセスを効率化、インメモリデータベースへの一時保存など多くの処理を最適化することで、投稿される方が体感するページの表示速度を改善しました。
また、日々進化していくセキュリティ対策にも対応して、より安全により快適に投稿機能を利用できるようになっています。
サーバ増強による性能向上
ConfitはAWS(Amazon Web Service)を利用してサーバ管理をしています。これによりサーバ性能を自由に選択できますが、必要なサーバ性能は利用状況をシミュレートした性能測定を繰り返し実施して、最適な性能のものを選択しました。
結果的に現状のサーバ性能より1ランクアップしたサーバ性能(AWSではインスタンスタイプと呼ばれます)を選んでいます。
1サーバあたりの性能をアップさせたことで、処理量を増やし、より安定的なシステムの稼働環境を実現しました。
サーバ増強と投稿機能の処理効率化の結果
下のグラフは投稿する人数が多くなりアクセスが集中した状況をシミュレーションしたグラフです。サーバ台数は2台に固定して、同時に投稿を操作する(同時にデータをサーバに送信する)数を増加させていき、その時の1時間当たりに処理できる投稿件数の測定結果を示しています。
「サーバ増強」と「処理効率化」により、現行の投稿機能の約2倍の処理性能になりました。混雑時でも、より快適に投稿いただける状況になっています。
投稿機能のUIアップデート
投稿処理の性能改善と併せて、投稿画面のUIを大幅に改善しました。前述したとおり、Confitの投稿機能は2015年に開発して拡張を続けてきましたが、その間画面UIの大幅な変更は実施しておらず、少し時代遅れのデザインとなっていました。特に投稿機能は多くのユーザーが利用する機能で改善すべき点も多かったこともあり、他の画面に先駆けて投稿画面のUIを改善しました。
Confitではデザインシステムを構築しており、今回もそれに則って画面を改修しています。(デザインシステムについては弊社のデベロッパーブログを御覧ください⇢「Confitでデザインシステムを導入しました」)
基本的に文言などの表示内容は変更していませんが、ボタンやリンクをよりクリッカブルにしたり、レイアウトを調整して俯瞰して見たときに全体を把握しやすいようにしたりと、細かな改善をしています。
また、モバイルやタブレットで表示した場合でも問題なく表示されるように変更しています。Confitの投稿機能はサービス特性的にPCでの利用を想定・推奨していますが、「出先でPCが無い状態だけれど、どうしても投稿状況や参加登録状況を確認したい」という場合でもストレスなく画面を確認できるようになりました。
おわりに
WEBサービスは作ったら終わりではなく、改善し続けなければ安心して利用できなくなります。Confitは、機能追加以外にも、使いやすさの向上、セキュリティ対策やサーバ増強など、安心・快適にご利用いただけるよう成長を続けています。
Confitをより多くの学会でご利用いただき、「学会のインフラ」になれるよう、今後も改善を続けていきます。ご期待ください。