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Confitの今後の大きな指針 “Confit2023” を定めました

みなさま こんにちは。学術大会ソリューション部 部長の田口です。
いつもはセールス担当として記事を書いていますが、今回は部署の責任者の立場からConfitのこれからをご紹介したいと思います。

Confitの第一歩となった「抄録アプリ」をリリースしてから10年が経ち、Confitご利用の大会数も年間220を超えてきました。2020年4月から2021年3月の1年間では2.3万投稿、181万ユーザ、3,381万PV(ページを閲覧された数)となり、アトラス全体で目指している、学会の「インフラ」になるという目標に近づいてきている嬉しさを感じる反面、大きな責任も感じています。

Confitは今後も機能拡張や、より良い導入サポートに向けた取り組みを実施していくことに変わりはないのですが、2020年から2021年前半にかけては新型コロナウイルスの影響によるオンライン学会、ハイブリッド学会の対応のために駆け抜け、目の前の課題だけに集中し過ぎたという側面もあります。
先程も申し上げた「インフラ」としての責任は、目の前の課題はもちろん、皆さまにとって本当にお役に立つものになっているか?の中長期の目線も持ち、良い方向にConfitを発展させることで、継続的に頼られる存在になることだと思っています。

そこで定めたのが “Confit2023” です。

2023年にConfitがどのような状態になっていれば、皆さまにとって価値のある存在になれるのだろうか? という問いに対するConfitメンバーのまとめです。

皆さまとの打ち合わせ回数も昨年は1,000回を数え、先生、学会事務局、PCO、印刷会社等、学会に携わる方々のご苦労や期待や課題を身近に感じる機会に溢れています。また、10年間取り組んできて弊社に溜まってきた知見もありますので、それらを活用しながら、大会に携わるエンジニア、導入コンサルタント、営業のメンバーで議論を進めました。

 

先生や事務局の皆さまやPCOの方々と打ち合わせを実施していると、Session Builder (セッションビルダー)の便利さに驚かれたり、会期終了後に温かいお言葉をいただいたり、ファンなので頑張ってください、という激励をいただいたり、そういった大変嬉しいことも本当に数多くあります(手前味噌ですが)。
なので、今ができていない、と思っているわけではないのですが、そこに満足せずに皆さまのために更にConfitを発展させていきたい、という思いです。

Confitに関わらずアトラスの他サービスでも、弊社の基本方針として、“良いシステム” +“良いサポート”=“良いサービス”というものがあります。システム、サポート、どちらかだけが良くてもダメだと考えています。
この先にご紹介する“Confit2023”もアトラスの基本方針をベースにしたものになっています。

議論の概要

今年2021年の4月から6月にかけて、エンジニア、導入コンサルタント、営業、Confitに携わる17名で大小合わせて9回の打ち合わせをおこないました。色々な角度から多様で熱い意見が出ました。(熱い思いが多かったので、議論のための資料をみなさまに公開したい思いです)

Confit2023

紆余曲折の結果、しっくりきたのはWhy、What、Howの3段階の整理でした。

  • Why:何のためにConfitが存在しているのか
  • What:Confitが担うこと
  • How:手段

Why:何のためにConfitが存在しているのか

「大会を成功させるためにConfitはある」
少し大げさですが、突き詰めて考えると、Confitの存在意義は大会の成功への寄与というところにたどり着きます。ひとくちに“成功”と言っても、参加者が満足した、黒字化した、運営の負担が少なかった、出展社が満足した等、様々な側面があると思います。それら全てにConfitが寄与できるわけではないのですが、大会の成功のために担える役割があります。その役割を2つ定義したのが続くWhatです。

What:Confitが担うこと

Whatは2つあります。

What1「大会の成功のために、効率化して時間を捻出するのがConfitの役割」

なんといっても全体作業の効率化です。ローカル作業やデータの出し入れやデータの目視チェック等を減らして時間を捻出することがConfitの大きな役割です。ローカル作業や手作業が減るとデータの精度も向上しますので、後々の修正対応やクレームを防ぐことにも繋がります。
捻出した時間は、大会の企画やプログラムの検討といった参加者を満足させるための施策を検討する時間として活用いただきたいと思っております。

What2「大会の成功のために、使いやすいことがConfitの役割」

使う人にとって分かりやすく、手間の少ないシステムを提供することです。
Confitを操作する人は、事務局、プログラム委員、査読者、発表者、参加者と多岐に渡ります。役割が違えど、申込から会期当日までストレスなく安心して使用していただくことで、大会に関わる皆の満足を高めたい(作業ストレスを減らしたい)と考えております。
また、迷いを無くすことで事務局への問い合わせが減り、What1の時間捻出にも繋がると思っています。

How:手段

WhyとWhatをどのように実現するのか、5つの手段がHowです。
先程も述べましたが、アトラスの大きな方針として、“良いシステム” +“良いサポート”=“良いサービス”というものがあります。
単にConfitというシステムを採用してもらうだけでは課題解決にはならず、導入、実際の活用、そして利用後まで、全体を見据えたサービスとすることを、これまで以上に取り組みます。
現時点ではこの5つですが、大会を取り巻く情勢や皆さまの声を聞きながら、Howは今後変えることもあります。

How1「投稿から公開まで分断せずにつなげる」

全体の作業を大幅に削減させるには、入口から出口まで1つのシステム/1つのデータで流すことが一番です。これまでも多くの学会で成果が出てきました。革命的に作業が最適化された学会も多くございます。
この部分はConfitの一番の強みだと思っているので、更にデータの流れを滑らかにするための施策を実施するとともに、現在はロールによって複数管理する必要があるユーザIDについても改善を図っていく予定です。

How2「マニュアルなしで使ってもらえるように」

マニュアル無しでも操作いただける画面を目指します。何をしていいのか分からないと、問い合わせをするだけでも時間を使ってしまい、投稿者や参加者への対応時間もとられます。
実際には、完全にマニュアル無し、という状態にすることはなかなか難しいですが、そういった場合でもすぐに目的のマニュアルに辿り着けるような仕掛けを設けたいと思います。

How3「作業内容、ボリューム、スケジュールが明確」

大会の主催側の皆さまは数カ月間に渡りConfitに関わることになります。特に先生達は他にもやることが山積みで、なかなか先が見通せないという声をよく聞きます。少しでもこういった状況が改善し、安心してご利用いただくために、いつ頃どんな作業が誰にあって、それはどれくらいの作業ボリュームなのか、明確にします。委員の先生達の作業分担もやりやすくなると考えています。

How4「次回へ引き継げるように」

引き継ぎが不足した結果、次大会の運営の先生がゼロから前回の状況を紐解くところからスタートしている学会が見受けられます。時間をかけて紐解いた結果、前回踏襲することが多く、また過去に意思決定した背景にはそれ相応の理由があるので、その配慮が抜け落ちると却って混乱を招くこともあります。同じ内容の検討に前回そして今回の委員の先生方が時間を費やす様子を見ていると、ダブルコストでは?、と思うことも度々あります。
そこで、少しでも同じ検討をしなくても済むように、前回の設定やその背景、学会固有の運用ナレッジ、全体運用スケジュールを蓄積し、次回に継承します。

How5「他学会の知見ややり方の提示」

それぞれの学会に踏襲してきた学会固有の運用ルールがあることは理解していますが、少々の運用ルールの変更は厭わないという心づもりで準備をいただくと、全体の作業が大きく軽減される例が数多くあります。Confitは200学会/年利用しているので、蓄積してきた他学会で上手くやっている方法を提案させていただきますので、良い部分を取り入れてもらえればと思います。

Confit2023に向けた取り組み

ここまでマジメな話が長くなりましたが「Confit2023」の取組で始めたことのいくつかをご紹介します。

Slackのスタンプ

社内のコミュニケーションはSlackを利用しているのですが、2023スタンプを作りました。「これは2023に繋がることだね」という投稿に対して押すものです。アニメーションでなかなか目立ちます。ほんの小さなことですが、日々の仕事の中での意識付けになると思います。

操作ステップメニュー

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、管理画面に「操作メニュー」というリンクが付きました。
今まではリストから操作したい項目を探していただきましたが、「操作メニュー」では、実施したいタスクから次のステップへと辿れます。内容の詳細はこちら
How2に寄与できる改善だと思いますので、今後もより充実させていく予定です。

 

他にもすでに実施している事がありますので、別途ご紹介していきます。

長文になりましたが、最後まで読んでいただきましてありがとうございました
今後もみなさまからのご意見でConfitを発展させていきたいと思いますので、引き続きどうぞ宜しくお願い申し上げます。