大会引継ぎの負担を半減!開催校の先生方を支える仕組み
こんにちは。セールスの田口です。
6月上旬に大阪・関西万博に行ってきました。私が行った日は16万人の来場者だったようで、非常に混雑していましたが、有名パビリオンの事前予約をしてたことでiPS細胞から作った心臓を間近で見ることができました。科学の進歩への期待が膨らみますね。
さて、2024年8月に「学術大会成功のカギとなる「引継ぎ」のコツ」をご紹介しました。「せっかく試行錯誤した大会のノウハウが、次回以降に引き継がれない」という課題について弊社として何かできないかとあらゆるアプローチを考えています。
今回は、弊社が大会前に実施を提案している「キックオフミーティング」と、大会後の振り返りである「クロージングミーティング」の意義、そしてConfitの利用自体が引継ぎの大きな役目であることをお伝えします。
この記事を通じて、とくに大会の持ち回り開催をされている先生方に「Confitを利用することで引継ぎが楽になるかも!」と感じていただければ幸いです。
大会の引継ぎは実行委員にとって負担が大きい
全国各地で開催される大会は、毎回異なる大学や機関が実行部隊として担当することが多くあります。
開催の実行を任された先生方は、大会準備から運営と約1年以上にわたり、多くの業務を担います。前回開催された大会担当者からの引継ぎが十分に行われないと、次回開催校にとって大きな負担となることがあります。
過去に大会運営の経験がある先生方の中には、次のような経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このように、引継ぎ書だけでは十分な情報が伝わらず、いざ業務を進めてみて初めて問題に気づくというケースも多いのではないでしょうか。問題が発生して前回担当していた先生に聞こうとしても、なかなかその先生がつかまらずに時間ばかり過ぎてしまうというお話も聞きます。
その結果、準備に時間がかかり、先生方の本業である研究の時間を圧迫してしまうことになります。
さらに、会期中に発生した出来事は、トラブルを除き記憶や記録に残りにくいものです。大会終了後に引継ぎ書を作成しようとすると、膨大な労力がかかります。引継ぎがなかったときは困りましたが、いざ自分が担当となったときには何を残していいかわからないし、そもそも思い出すこと自体が面倒になるでしょう。何より、会期が終わると安心感から「もう何もしたくない」という気持ちになるのではないでしょうか。
キックオフ&クロージングミーティングの実施とその重要性
弊社では、大会前のキックオフミーティング、大会後のクロージングミーティングを体系化し、先生方の引継ぎをお手伝いしています。
それぞれの目的と内容は以下の通りです。
キックオフミーティング
- 開催目的:事前に関係者の先生方と課題を整理し、運営の方向性を確認する
- 開催時期:演題登録/参加登録の約2か月前
- 参加者:その大会の実行委員の先生方とアトラス
- 内容:
①課題整理
②役割とタスクの整理
③スケジュール確認
④Confitに求める期待
クロージングミーティング
- 開催目的:大会終了後に振り返りを行い、次回開催校へ課題やノウハウを引き継ぐことを目的とする
- 開催時期:大会終了後1カ月以内を目途
- 議事内容作成:アトラス
- 参加者:その大会の実行委員の先生方、次回大会の実行委員とアトラス
- 内容:
① 利用状況のレポート(数字)と考察
② 課題整理と明確化
③ 知見を元にしたアトラスからの提案
④ 次回実施事項
大会運営には多くの準備時間が必要ですが、弊社は大会内容という本質的な部分には関与せず、効率的な運営に向けた“作業面”の支援を行っています。これにより先生方の負担を軽減し、運営の質の向上に貢献できればと考えています。
システム自体が引継ぎ役
これまで「打合せ」に焦点を当ててきましたが、弊社のシステム(Confit)自体も引継ぎの役割を担っています。
従来は引継ぎ書やメールでのやり取りが中心でしたが、システムを活用することで、約5割の引継ぎ作業を自動化・効率化できる可能性があります。
以下、システム活用による具体的な効率化の例です。
- 全体スケジュールや運用ノウハウ
大会全体のスケジュールや運用資料をデジタル化し、次回開催校とスムーズに共有します。 - 画面設計や学会特有の注意書き
演題登録項目や、参加登録項目を引き継ぐことができます。
次回の実行委員が0から再検討する必要はありません。また新たに実施したい企画や参加登録時のアンケートを追加することもできます。 - メールテンプレート
督促メールや依頼メール文をそのまま引き継ぐことができます。
このように、Confitに蓄積された情報を活用することで、引継ぎ書の作成も引継ぎ書を探す必要もなくなります。先生方の引継ぎは、Confitおよびアトラスが準備するスケジュールなどの書面で簡潔に行えるようになります。
これからの大会運営に向けて
キックオフ&クロージングミーティング、そしてシステムの活用を組み合わせることで、引継ぎの負担を軽減し、よりスムーズな大会運営が可能になります。
「次の開催校が困らないために、今できることを」
大会をより良いものにするために、新しい仕組みを積極的に取り入れ、以下のような状態を弊社と一緒に目指していけたらと思います。
まとめ
学術大会の運営は、毎回異なる開催校の先生方に大きな負担がかかるものです。とくに「引継ぎ」の不足は、準備における不安や非効率を生み出し、研究活動への影響も懸念されます。
本記事では、引継ぎの負担を軽減するための3つの柱として、以下をご紹介しました。
- キックオフミーティング
- クロージングミーティング
- Confitシステムの活用
これらの仕組みによって、運営ノウハウやスケジュール、実際の運用情報などを次回開催校へスムーズに伝えることが可能になります。結果として、先生方の準備負担を減らし、より質の高い大会運営へとつなげることができます。
特にクロージングミーティングは、1時間もかからない打合せでありながら、次回開催校の手間や不安を数十時間分削減できるほどの価値があります。
「次の先生方が困らないように、今の知見をきちんと残す」
その小さな工夫が、未来の大会成功につながります。
私たちアトラスは、こうした仕組みづくりを通じて、先生方の負担を少しでも減らすお手伝いをしてまいります。