【利用者インタビュー】「システムの信頼性、それが一番大事」日本化学会様のConfit導入事例をご紹介します!
高橋です。
今回は講演数約5,000件という、日本でも有数の大規模学会である日本化学会様のインタビュー記事になります。
日本化学会様には2018年からConfitのモバイルアプリをご利用いただきましたが、2021年の年会より、投稿→プログラム編成→オンライン公開を一気通貫で実現するConfit All in Oneをご利用いただきました。
2021年より日本化学会様にご利用いただいた主な機能はこちらです。
- 大会Webサイト
- 演題登録
- 依頼投稿
- 参加登録
- オンライン決済
- プログラム編成
- Web抄録
- モバイルアプリ
- 参加者個別認証
- Zoomリンク掲載
「他学会の参考になれば」ということで、快くインタビューに応じていただき、システム移行の経緯や、実際に利用して感じたこと、を伺いました。特に、システム移行の進め方にお悩みの学会様には、参考になることが多いと思います。
1年目から大変スムーズにご利用いただいたのですが、その秘訣が理解できたような気がしました。ぜひお読みください。
重視したのは「プログラム編成をいかに精度高く実現するか」
アトラス:Confitを導入されたきっかけを教えてください。
日本化学会様:日本化学会が開発した年会に特化したシステムがいくつかあり、それらを組み合わせて利用していたのですが、いずれも耐用年数の満了が迫っていました。これから先、同等のシステムを維持・継続するのは難しい事業環境にあったので、大会の準備・運営を一貫して扱え、かつ信頼性のあるシステムを探すことにしました。
アトラス:検討に際して重視した点はどのあたりでしょうか。
日本化学会様:確実にプログラム編成を実施できることです。
年会の枠組みは一般の講演が口頭2種+ポスターの計3種あり、口頭発表が占める割合が高いのが特徴です。また、シンポジウム等のイベントも多いことから、講演、座長等を複数かけ持ちする人が少なからずいます。この点で、多くのデータを適正に管理し、確実にスケジュールできることにこだわって作られた、精度が高く簡便なプログラム編成の機能を有するシステムを求めていました。
Confitに移行した理由は「プログラム編成システム」と「データ管理の信頼」があったから
アトラス:Confitを選択した理由を伺ってよいでしょうか。
日本化学会様:理由は3つあります。
まず1点目が、データの管理手法が明確であったという点です。
2点目は、先程もお話したとおり、最も込み入った作業が想定されるプログラム編成の過程において、重複事象が発生しないよう、周到に工夫が凝らされているのを検討時のデモやヒアリングで感じた点です(重複チェック機能はこちら)
3点目は、3年前よりConfitのモバイルアプリを利用しており、アトラスのデータ管理の方法を知っていて、管理の仕方やサービス自体に信頼を感じていたという点が選択を後押ししました。
アトラス:信頼を感じていた、というお言葉は嬉しい限りです。実際に利用して課題は解決しましたか。
日本化学会様:驚くべきことにプログラムの重複事象はプログラム編成の過程において即時に回避されており、プログラムが重複する事例は1件も発生しませんでした。これまで非常に苦慮していたので、作業工数が大きく軽減され助かりました。また、投稿、プログラム編成、公開までが基本的に一貫したシステムで扱われるようになり、旧来手法においてシステム間のデータ移行にかかっていたコストがほぼ解消した点も大きかったです。
アトラス:残った課題はありますか。
日本化学会様:利用者の認証プロセスが投稿、オンライン参加のフェーズ毎で、いくつかにわかれており、この点で利用者が煩雑さを感じていないか、懸念しています。ユーザーレビューをみながら検証したいところです。
アトラス:弊社としてもアカウントの部分は課題と認識しており、今後改善していく予定です。もう少しConfitの良かった点、悪かった点を伺いたいと思います。まず良かった点はいかがでしょうか。
日本化学会様:システムの信頼性が高いという点に尽きます。
例えば、利用者にメールが届いているかどうかモニタできる機能は事務局の業務を担保する上で非常に頼りにしています(バウンスメールの管理機能)
春季年会の参加者は国籍、年代が多様で、ウェブの利用環境も多様であるにも関わらず、Confitは問題なく利用できるシステムでした。
また、非常にアクセスが集中したであろうオンライン開催当日においても、遅延報告等が皆無でした。システムの信頼性が秀でていると思います。
アトラス:ありがとうございます。では逆に悪かった点はどうでしょうか。
日本化学会様:管理者向けのチュートリアルのような情報がもう少し充実するとよいと思います。現状では、ある程度、熟練した担当者がConfitのサービス窓口に事象を確認しながら作業を進めており、アトラスのサポートメンバーによる丁寧な対応が有り難い反面、ややコミュニケーションコストが嵩んでいるような印象があります。現状、PDFのマニュアルは提供してもらっていますが、どうしても後手になりがちです。
アトラス:ありがとうございます。課題として承ります。究極的には「マニュアルなしで使ってもらえるように」を目指しており、よく利用する機能から手を付けていこうと思います。
円滑なシステム導入のポイントの1つはアナウンス
アトラス:これからConfitの導入を考えている学会にアドバイスをおくるとしたらどんなアドバイスになりますか。日本化学会様の経験を元にお話いただけると参考になる学会もたくさんあると思います。
日本化学会様:事務の観点から、従来の作業の過程を俯瞰し、どの部分に煩わしさがあり、手が込んでしまっているか書き出しておくと、採用を判断する際の一助になると思います。
他方、Confitは便利で信頼できるのに違いはないのですが、新サービス・システムの導入は、学会にとってまとまった費用の拠出であり、利用者においても適応するのに労力を要します。システムの変更に際し、利用者から疑義が示される場面は時々あるのですが、学会、あるいは大会本部から関係者に向けて、何らかの方針・メッセージが予め発信されていると、理解が得られやすく、移行が円滑になると思います。Confit導入の検討に並行して、関係者にどのようにメッセージングするかを準備・検討されることをお勧めします。
アトラス:学会事務局ならではの観点だと思います。大変参考になります。本日はありがとうございました。
さいごに
Confitの売りの1つは信用できるデータ管理なので、そのあたりを実感いただけ、非常にうれしく思いました。
いただいた改善点は他学会様からも挙がっている部分なので、改善に向けて着手し始めています。今後、更にご満足いただけるようにサービスを進化させていきます。
おこがましい言い方ですが、日本化学会様が成果を出した秘訣は、目的の明確化と手段が目的になっていないことだと思います。打ち合わせの中でも、それを感じる機会が多々有りました。2022年もご採用いただいているので、日本化学会様の目的に寄り添いながらサポートしていきたいと思います。