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大会終了後のアーカイブ、必要? ~ アーカイブ手法も含めてご案内します ~

こんにちは。田口です。
2022年も早くも1ヵ月が経過しますね。新年、皆さまはどんな抱負を立てましたか?
私は昨年末のコロナが少し収束し、人と実際に会う機会が多くなったときに『人との会話』から生まれるヒントや刺激の大きさを感じ、今年は「多くの方と会って話す」という目標を立てました。ただ、オミクロン株の猛威によって残念ながらそれも少し遠のいた感じです。時が来たら、今年は少し活動的に動こう、皆さまにもお会いする行動をしていこうと思っております。

 

さて、今回は「大会発表記事のアーカイブ」がテーマです。
昨今、過去に実施された大会の発表内容(抄録や原稿など)を公開したいといったご相談を受けるケースが多くなってきました。
Confitではアーカイブとして、過去分の発表内容を公開し続けることができるため、参加者や会員向けにアーカイブ機能を有用にご利用いただいています。
また、「学術情報(研究成果)の流通」という観点を踏まえると、より多くの方に検索され、かつ閲覧されやすいJ-STAGEで公開することも選択肢の1つです。
今回は、ConfitのアーカイブとJ-STAGE、それぞれのアーカイブの位置づけ、見え方、メリットなどを取り上げてみたいと思います。

Confitのアーカイブサイト

以前のこのブログでもご紹介していますが、Confitは大会期間終了後も追加料金無しで公開を継続しており、大会のアーカイブサイトとして提供しています。

アーカイブサイト特徴

過去に開催された大会のプログラム・抄録を横断検索することができます。
例えば「この先生は過去にどんな発表をしているのだろう」と調べたいときは、回次をまたいだ検索結果により、検索・閲覧が非常にスムーズです。
また、大会ウェブサイトもご利用いただいている学会様の場合、過去の大会ウェブサイト自体もそのままアーカイブしますので、過去大会のスケジュールや実施企画の振り返りにも活用いただけます。

アーカイブサイト事例

  • 粉体粉末冶金協会様(実際のサイトはこちら
    2017年から継続してご利用いただいています。過去9大会分がアーカイブとして蓄積されています。

 

  • 応用物理学会 Solid State Devices and Materials(SSDM)(実際のサイトはこちら

2015年の会議からConfitをご利用いただいています。それ以前の会議もアーカイブサイトに公開したいということで、1969年から約50年分の講演データをアーカイブとして公開しています。こちらの大会では各講演のDOI(Digital Object Identifier)※ の付与および表示もしています。
(※)DOI(Digital Object Identifier)とは、Web上で公開しているコンテンツに付与される国際的な識別子です。

Confitアーカイブサイトの閲覧率

上記SSDMのConfitアーカイブサイトのアクセス数は以下のとおりです。

ページビュー数
2020年 4~6月 317
7~9月 1,075
10~12月 427
2021年 1~3月 359
4~6月 398
7~9月 972
10~12月 467

上記の表からアクセス数がそれなりにあることがわかります。また、SSDMの大会時期(毎年9月)には、アクセスが増えていることがわかります。発表者や参加者は大会が近づくと「過去に何を発表していたか?関連する講演がないか?」などを閲覧されているのかと思います。

J-STAGE

J-STAGE(正式名称:科学技術情報発信・流通総合システム)は、国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST) が運営する電子ジャーナルのプラットフォームです。J-STAGEで、大会予稿集・抄録集の公開ができます。
J-STAGE公開のメリットについては、弊社のEditorial Managerサービスブログにて記載しておりますのでご参照ください。(※内容はジャーナルについての記載ですが、「J-STAGEで公開するメリット」については予稿集・抄録集においても同様です。)

J-STAGE特徴

J-STAGEに公開することで、各記事に自動でDOIを付与することができます。Web上で公開するにはリンク切れせず常にアクセスできることが重要になりますが、DOIによりコンテンツへの恒久的なアクセスが保障されます。
論文を執筆する際、引用文献にDOIを記載することで、その論文の在りどころにすぐにたどりつくことができます。

(※)DOI(Digital Object Identifier)とは、Web上で公開しているコンテンツに付与される国際的な識別子です。

なお、J-STAGEで公開するためにはJ-STAGE登載用のXMLファイルを作成する必要があります。登載方法としてセッションごとのPDFを登載する、記事(講演)ごとに登載するなど、有用性や利便性にかける費用を考慮しながら登載方法を検討いただけます。

サイト事例

  • 理論応用力学講演会 講演論文集(実際のサイトはこちら

この講演会は講演ごとに記事を公開しています。なお、この講演会はConfitもご利用いただいており、Confitで公開後、大会が終了した数か月後にJ-STAGEでも公開しています。

まとめ

ConfitとJ-STAGEのアーカイブ公開のメリット、そしてどちらも公開した場合のメリットなどをまとめてみました。

公開サービス メリット 備考
Confit
  • 横断検索ができる
  • 大会ウェブサイト機能利用の場合は過去大会のスケジュールや実施企画の振り返りができる
オプションでDOI付与も可能
J-STAGE
  • 検索ができる
  • 自動的にDOIが付与される
  • アクセス統計レポートが提供される(1回/月)
公開するにはJ-STAGE公開用のXMLファイルの作成が必要です
Confitと

J-STAGE

両方

  • 両方で公開することにより記事閲覧機会が増える

上記3のとおり、Confit公開後にJ-STAGEで公開するという選択もあります。
学術大会は、最新の研究成果が注目される事が多いですが、研究者が自身の研究分野の視野を広げる目的でその歴史や経緯、背景などを確認したいニーズは少なからずあります。
そんな時にConfitのアーカイブ機能、J-STAGEでの公開で過去記事の保存は有用になると思います。

Confit、J-STAGEについてご相談がありましたらお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。