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【オンライン開催事例】メディアにも取り上げられた第26回計算工学講演会についてご紹介します!

こんにちは!CS部に同い年が7人もいるセールス担当の堀田です!

やたら同い年が多いので勝手に「黄金世代」と呼んでいます。

見事7人全員当てた方には豪華なプレゼントがあるとかないとか?(ありません)

 

さて、今回はオンライン開催の事例紹介第9弾になります!

(過去の記事は「事例紹介」カテゴリからご覧ください。)

今年の5月に開催された第26回計算工学講演会について、日本計算工学会様にお話を伺いました。

日本計算工学会様には2018年からConfitをご利用いただいており、今年で4回目のご利用です。

昨年は新型コロナウイルスの影響で開催中止のご判断をされたため、オンラインで開催されるのは今年が初めてとなりました。

大会基本情報

  • 大会名:第26回計算工学講演会
  • 主催:日本計算工学会
  • 会期:2021年5月26日(水)~5月28日(金)
  • 発表演題数:約300件
  • 大会参加者:約400名

インタビュー

初利用となった参加登録機能について

アトラス:今回初めて参加登録機能をご利用いただきましたが、導入の経緯を改めて教えてください。

日本計算工学会様:これまで本講演会では、産官学の幅広い方々が参加しやすい方法として、参加登録は当日現地受付で現金決済としてきました。しかし、2021年度講演会では現地開催するにしても、受付での密状態を回避するために事前参加登録及びオンライン決済は必須であると考えておりました。そこで、これまでConfitの演題登録を継続利用していることから、アトラス様にも相談に乗っていただき、参加登録機能を利用することに決定いたしました。

アトラス:実際に利用してみて、いかがでしたか?

日本計算工学会様:利用においてシステム上のトラブルはなく、参加者からの問い合わせ内容や件数は想定内であり、問題なく講演会当日にたどり着くことができました。問い合わせとしましては、今回クレジットカード決済のみとしたことから、他の決済方法を希望するものがほとんどであり、それらは個別対応で十分でした。想定外であったのは「領収書を発行して欲しい」という問い合わせです。講演会だと領収書不要の人はほとんどいませんので、決済完了から領収書の取得までの手順がより明らかになると良いのかもしれません。

アトラス:領収書はConfitから参加者自身でダウンロードできますが、その手順が分かりづらかったということですね。今後の改善の参考にさせていただきます。
同じように参加登録機能を検討されている学会様に向けてアドバイスなどはありますか?

日本計算工学会様:オンライン決済利用には決済代行会社からの審査があるため早めに検討が必要であることと、参加登録には受付期間中の定期的な状況把握と迅速な問い合わせ対応が必要になることから、演題登録とは別に専任の実行委員を設けた方が良いことをお伝えしたいです。

アトラス:今後現地開催に戻った場合も事前参加登録は実施されますか?

日本計算工学会様:次年度以降はまだ検討中です。今回の利用で目立ったトラブルもありませんでしたし、事前に参加者数を把握できて、当日現地で多くの現金を取り扱わなくて良い、と利点は多いと思われます。ただ、クレジットカードを保有していない・立替期間が長くなる場合があるなど学生の対応で手間を要した先生もおられたと思われます。また、講演会の受付業務は開催地の大学等から学生アルバイトに補助してもらってきており、学生にとって講演会運営に携わる良い機会ともなっています。当日受付にも事前受付にも良い点はありますので、今後は密状態を避ける広さと動線を確保した受付場所を確保できるかなど会場の都合を含めて総合的に判断していくことになると思います。

アトラス:受付業務が学生にとっての貴重な経験となっているというのは今までにない視点でした。ぜひその良さを損わない範囲でConfitもご活用いただければ幸いです。

管理画面の操作について

アトラス:計算工学講演会ではConfitを継続的にご利用いただいておりますが、今回、管理画面を操作する方が代わられました。管理画面の操作性についてはいかがでしたか?

日本計算工学会様:管理画面でのメニューの多さや最初は良く分からない統計情報には戸惑いもありました。演題登録システムの操作は日程に従って手順を踏んでいくので、運用開始前は不要な統計情報は非表示になっていると良いかもしれません。ただ、今回はアトラス様からいただいたマニュアルの他、前任者の引継資料から行うべき作業が分かっておりましたので、例年作業についての操作上の不明点はほぼありませんでした。オンライン開催対応などで新規作業もあったのですが、アトラス様の協力によって滞ることなく進めることができました。

アトラス:多機能であるがゆえの複雑さはConfitの課題であると感じております。一方、前年度の情報を確認しながら作業を進められることはConfitの強みですので、継続的にご利用いただくことで回を重ねるごとに作業は進めやすくなるかと思います。

アトラス:管理画面で特に便利に感じた機能はありましたか?

日本計算工学会様:投稿者が入力した講演情報などはExcelファイルでのエクスポート機能があり、入力情報のチェックや独自形式での印刷用プログラム作成などに便利でした。

Zoom開催に決定した理由

アトラス:今回の講演会はZoomを使ったライブ形式で開催されました。オンデマンドではなくライブ形式に決定した理由を教えてください。

日本計算工学会様:一般的に学術講演会では質疑応答の時間における議論やコメントが重要になります。それらは研究発展そのものにも大事ですし、限られた時間で専門的な質疑応答を行うというのは学生など若手研究者にとって自分の理解度を測る機会にもなります。オンデマンド形式の場合は質疑応答にチャットツールが使われることが多いですが、活発な議論が行われているとは言い難いケースも見られます。その点ではライブ形式が適当であると考えました。また、本講演会では優秀講演表彰を行っているのですが、ライブ形式の方が公平な評価をしやすいとも考えました。

アトラス:質疑応答の重要性と、審査の公平性がポイントだったのですね。懸念点はありませんでしたか?

日本計算工学会様:もちろんライブ形式ではネットワークトラブルが懸念されるのですが、これまでも現地に到着することは発表者の責任でしたので、そこの気にしすぎは良くないだろうと考えました。それらの総合的な判断で、本講演会にとってはライブ形式の方が効果が大きいとして決定しました。

アトラス:どのような形式をとるにしても、ある程度の割り切りは重要だということですね。開催形式に悩んでいる学会様に非常に参考になるご意見だと思います。ありがとうございます。

オプション無しでのオンライン開催について

アトラス:Confitではオンライン開催向けに参加者個別認証機能というオプションを提供しておりますが、今回はオプションを利用せずに共通パスワード認証で実施されました。運用上の問題などはありませんでしたか?

参加者個別認証…参加者ごとに異なるログインID/パスワードを使って認証させるオプション機能。タイムテーブルにも認証がかかる。
 共通パスワード認証…全員共通のパスワードによって認証させる標準機能。タイムテーブルには認証がかからないため、ライブ開催にはやや不向き。

日本計算工学会様:本講演会では、特別講演など無料企画への参加者や機器展示など一般とは異なる参加者の方がおられますので、そのための事前ルール決めは必要でしたが、運用上の問題は特にありませんでした。これはこれまでも共通パスワード認証を利用してきていたので、多くの参加者が慣れてくれていたこともあると思います。

アトラス:予算がネックとなる学会様も多いので、オプション無しでも特に問題なく運用していただけたというのは大変嬉しい事例です。ありがとうございます。

学会独自の取り組みについて

アトラス:今回、VRスペースやオンライン懇親会などの新しい取り組みを積極的に企画されていたのが特徴的でした。実施してみていかがでしたか?

日本計算工学会様:講演会では、Web会議システム「Zoom」を用いた講演の他に、アバターを利用したVRスペース「CYZY SPACE」によるオンラインセミナー展示と機器展示を実施しました。また、バーチャル開催地による地方開催であることから、北九州色を前面に打ち出した講演会にすべく、北九州の展示スペースで北九州に行きたくなる動画を製作する北九州タビマエプロジェクト、北九州の美味しいものをお手元までケータリングしたうえでの雑談が楽しめるオンライン懇親会(Web会議システムとVRスペースの組み合わせ)を試みました。北九州色を前面に出した様々な体験とバーチャルならではの新しい取り組みができたと考えております。懇親会では、北九州観光コンベンション協会と一緒に、オンライン懇親会を地元の酒やつまみで盛り上げる「北九州宅飲みセット」の企画・導入を実施しました。この企画は、メディアで取り上げられるなど地方開催の目的である地域貢献ができたのではないかと考えています。そうそう、オンライン懇親会の方式に対する他学会からの問い合わせもありました。

アトラス:まさにオンライン懇親会のモデルケースになったと言えますね。オンライン開催では講演以上に展示会や懇親会が課題となっているケースが非常に多いですので、参考になると思います。

※これらの取り組みの詳細は第26回計算工学講演会のWebサイトにてご確認ください。

無観客オンライン懇親会  |  第26回計算工学講演会

VRスペースツアー |  第26回計算工学講演会

参加者の反応

アトラス:大会全体を通して参加者の反応はいかがでしたか?まずはポジティブな反応から。

日本計算工学会様:Zoomを用いた講演については、例年混雑するセッションでもプレゼン画面を近くで見ることができた、スライドに小さい文字が使われていても読み取れて良かった、がありました。
また、オンライン開催そのものについては、部屋の移動が簡単なので例年以上に多くのセッションに参加できた、旅費が不要になるので参加しやすかった、学生の聴講のみ参加がしやすかったため教育的に良かった、という声がありました。

アトラス:ネガティブな反応もあれば差し支えない範囲でお聞かせいただけますか?

日本計算工学会様:発表中の聴講者の反応が見えないので伝わっているかが分かりづらかった、オンラインでの発言ハードルが高いのか座長のみが質問しているケースが目立った、という声もありました。
なお、授業の休講等を調整しなくても参加できて良かったという声がある一方で、通常業務をしながらの参加になってしまうので現地に行って専念したい、という声もありました。またVRスペース展示では、訪問者との交流・会話は問題なく行えて良かったが、ふらっと立ち寄ってくれる人は少なかったかも、という声がありました。

Confitに対する要望

アトラス:今後Confitに期待する機能やご要望があればお聞かせください。

日本計算工学会様:要望としましては、複数の管理者登録とロール管理が欲しいですね。Confitに任せる機能が増えてくると役割分担が大事になってきますので、管理者を複数登録できて役割によって演題登録や参加登録などで入力された情報へのアクセス権限を付与できる機能の追加が望まれます。また期待する機能としましては、過去の講演会のアーカイブについて、プログラム公開サイトをそのまま残すだけでなくJ-STAGEのような外部の電子ジャーナルサイトとの連携があると良いかもしれません。

アトラス:貴重なご意見ありがとうございます。確かに機能が増えるにつれてロール管理の重要性は高まってきています。よりスムーズな大会運営のため、今後の拡張として検討いたします。
また、J-STAGEについては現状システム間連携はありませんが、ConfitのデータをJ-STAGE用データに変換するオプションサービスはご提供可能です。よろしければご相談ください。

おわりに

インタビューは以上となります。

開催形式の決定経緯から開催後の参加者の反応まで、非常にリアルな声を伺うことができて大変参考になりました。

インタビューにご協力いただいた日本計算工学会様にはこの場を借りて改めて感謝申し上げます。

当記事が多くの学会様の参考になれば幸いです。