なぜ日本原子力学会様は上手にConfitを活用できたのか?
高橋です。
Confitを導入して最も成功している学会の1つである日本原子力学会様の事例をご紹介します。
日本原子力学会様はConfit ALL(演題登録→プログラム編成→Web抄録)を導入していただいた結果、仕事の効率化と、それに伴う準備期間の短縮が実現できたとのことで、ご満足いただいています。
今回のブログでは、導入前と導入後で何が変わったのか?、うまくいった理由はどこにあるのか?
この2点についてお伝えしたいと思います。
大会基本情報
開催:春年会と秋大会の年2回開催
発表演題数(1大会):700件
大会参加者(1大会):1,400名
導入したサービス
Confit ALL(演題登録、プログラム編成、Web抄録)を導入いただきました。
導入する前は、以下のような流れでした。
- 演題登録:システムで登録
- プログラム編成準備:事務局がプログラム編成の担当委員毎に資料準備
- プログラム編成:編成結果を所定のエクセルに入力してもらう
- プログラム編成結果:事務局が戻ってきたエクセルをとりまとめ、内容チェック
- 媒体:外部に委託して冊子とCDを作成
- 確認:CD内のPDFリンクを1件ずつ確認
Confit導入以前の課題
どうしてもデータがローカル管理になるので、とりまとめる事務局の負担が増えてしまっていました。また、作業ミスや確認ミスによって、データの取り違いが生じるリスクもあり、心理的な負担も大きかったようです。
手間、時間の課題
- プログラム編成のための準備が大変、ミスできないので大変な気を使う。
- プログラム編成の結果が担当委員毎にバラバラと戻ってくるので、とりまとめが大変。
- 準備期間やとりまとめ期間を考慮したスケジュールなので、修正の締切が早い。
データの課題
- ローカル管理となってしまい、共通のマスターデータが無い。
- ローカル管理のデータなので、ズレが生じる可能性があった。CD内のPDFリンクが合っているか、1演題ずつ目視で確認していた。
導入前の全体の流れや課題を図に示すとこちらのようになります。
Confit導入にあたり
導入にあたり、達成したい目的を明確にしていました。
加えて目的達成のために運用が変わることも柔軟に対処するといったスタンスをお持ちでした。
導入の目的
- 作業軽減と効率化によるスケジュールの短縮
- データ精度の向上
変えること
- Web抄録があるのでCDは止める。
[以前]:プログラム集+CD → [以後]:プログラム集+Web抄録 - 組版はやめてConfitの自動組版を利用する。
- 今までのやり方にとらわれずに柔軟に変えるところは変える。
Confitを選択した理由
- 情報が一元化され、手間の削減と精度の向上が期待できる。
- データの一元化
- ステータス管理から開放される
- バージョンアップが実施されるので、今後の進化にも期待できる。
- 組版とCDを止めるので、トータルの金銭的コストは変わらない。
導入した結果
導入前に立てたそれぞれの目的を達成できたようです。
目的:作業軽減と効率化によるスケジュールの短縮
- プログラム編成の準備が大きく簡素化された
- プログラム編成の結果の取りまとめが不要になった
- 組版後の確認作業が不要になった
目的:データ精度の向上
- データが1箇所に集約された
- 自動組版なので、データ修正を受けても間違いは生じない
その他
- システム操作が初めてでも直感的に使えた。
- 演題やプログラム編集委員のステータスを随時確認できるようになった。
- 自動組版ですぐに再作成できるので、最終原稿の締切期間が長くなった。
導入後の全体の流れを図にすると以下のようになります。
データが一元化されたことで、導入前と比較して不要となった作業も多くあり、作業負担の軽減とスケジュールの短縮化を実現しました。
2回目の利用
ここまでは1回目の利用についてご紹介してきましたが、その後、次の大会でもConfit ALLを採用いただき、以下のような実感があったそうです。
- 1回目よりも準備期間が大幅に短縮した(注意書きとメール定型文の微調整のみ)
- 著者やプログラム編集委員からの問い合わせがほとんど無くなった
- 感覚的には1回目→2回目で更に30%ほど時間が削減された
やはり1回目よりも2回目のほうが成果が出たそうです。
1回目の準備はそれなりに手間がかかりますが、2回目は微調整だけで済みますし、使っている先生方の慣れもあるのだと思います。
最後に
検討段階から導入までご一緒した中で、日本原子力学会様がうまくいった一番の秘訣は「今までのやり方にとらわれずに柔軟に変えるところは変える」というスタンスを持っていたからだと思います。
やり方が変わると、長年のやり方との相違点や、ある一面では複雑になってしまうこともあるのですが、”トータルで考えたときに何が最適か?” という視点を日本原子力学会様は持ち続けていました。
結果、事務局の仕事が整理されただけでなく、スケジュールの短縮など、大会参加者や会員に対してもメリットを提供できて、評価されているようです。
「導入を検討中の学協会様にとって参考になれば」、とのことで本ブログの掲載許可をいただきました。
最後になりますが、日本原子力学会様、ご協力ありがとうございました。
こちらには書ききれなかった事例もありますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。